航空自衛隊のアクロバット飛行チーム「ブルーインパルス」が2021年のオリンピック・パラリンピック開催の前、東京都上空にカラースモークで五輪を描き、天候に恵まれた大空を20分ほどで駆け抜けていきました。
庶民としてはあまりお目にかかれないブルーインパルスの1回の飛行費用や機体価格はいくらなのか、単純に気になり、世界にもアクロバットチームはあるのかも調べてみました。
ブルーインパルスの1回の飛行費用は?
ネットでググってみると、河野太郎防衛大臣のブログによると、約360万円と言われていました。
しかし、他の記事からは、燃料代だけを言うのではなく、消耗品費やパイロット、整備員、管制隊員、基地支援要員らの人件費、さらに機体購入費の年割まで、あらとあらゆる経費が合算されるから、途方もない金額になると推測され、1回あたり1億円だろうか・・・といわれています。
フライトに関しては、反対や賛成などの諸説がいわれていました。
自宅で自家用車を乗っている程度の話しではなく、何しろ物理的にも金額的にも規模が大きいです。
・・・このフライトがもったいないと飛ばないで済ましても、25年の間に他で飛び、航空機の耐用年数耐用時間まで飛ぶので節約にはならないことになります。
ドクターヘリパイロット(元)奮闘記
ブルーインパルスの機体価格は?
諸説あるらしいですが、本体価格は20~30億円、と言われています。
ブルーインパルスで用いられている機体の名前は「T-4」といわれています。愛称は「ドルフィン・イルカ」と呼ばれ、軽量化された小型機ということです。
T-4「ティーよん」や「ティーフォー」と呼ばれるほか、正式な愛称では無いが、他の航空機に比べ小型で丸みを帯びた姿から「ドルフィン」(イルカ)と呼ばれる。
Wikipedia
日本で開発されたジェット機で、航空自衛隊でプロペラ機による初等訓練を終えたパイロットが、つづいて訓練するための中等練習機として用いられているそうです。
世界のアクロバットチームはある?
世界にも様々な、アクロバット飛行チームはありました。
欧州御三家と呼ばれているのは、
- イタリア空軍・フレッチェトリコローリ
- イギリス空軍・レッドアローズ
- フランス空軍・パトルイユドフランス
世界列強と呼ばれる
- アメリカ空軍・サンダーバーズ
- アメリカ空軍・ブルーエンジェルズ
- カナダ空軍・スノーバーズ
- 日本航空自衛隊・ブルーインパルス
- トルコ空軍・トゥルク イルディズラーリ
ハイクラスと呼ばれている
- スイス空軍・パトルイユスイス
- ブライトリング(スイスの高級腕時計メーカー)・パトルイユブライトリング
- 台湾空軍・サンダータイガー/リーフーシャオズ
- 中国空軍・オーガスト・ファースト
- クロアチア空軍・クリラオルイェ
- 韓国空軍・ブラックイーグルス
スペイン空軍・ロシア空軍・・・と続きます。
ここでは、日本の航空自衛隊のブルーインパルスのランクやテクニックがわりと高く評価されていました。
以下の動画では、アメリカ空軍のアクロバットチームである「ブルーエンジェルズ」と「サンダーバーズ」が一緒に飛んでいる模様です。
空中給油の訓練も行われている模様です。
ブルーインパルスとは?
航空自衛隊の存在を多くの人々に知ってもらうために、航空自衛隊の航空祭や国民的な大きな行事などで、華麗なアクロバット飛行・展示飛行、を披露する専門のチームのことを言います。
正式名称は、宮城県松島基地の第4航空団に所属する「第11飛行隊」とされます。
パイロットの任期は3年間とされ、任期中はアクロバット訓練だけに集中するとされています。
- 1年目は、展示飛行時に機体後席に乗務し、技を習得する訓練待機期間です。
- 2年目は、実際に操縦桿を握り展示飛行を行う期間。
- 3年目は、主に訓練待機期間の新人教育にあたります。
パイロットは「ドルフィン・ライダー」と呼ばれ、チーム隊員の胸のバッチにも記載されているということです。お互いをタックネームで呼び合うそうです。息を合わさないとお互いの命にも関わることになりますね(゚д゚)!
コロナ禍以前でも、航空祭やイベントでの展示飛行は年20回ほどで、それ以外は厳しい訓練で操縦技術を習得し磨きます。
旧海軍の横須賀海軍航空隊では、1932年(昭和7年)ごろから式典の際に、民衆の前で曲技飛行を行うようになったそうで、これがアクロバット飛行の始まりと言われています。
そして、第二次世界大戦後にはパイロットとして留学する人もあり、アメリカのアクロバットチームの影響を深く受けているといえます。
ブルーインパルスの基地はどこ?
航空自衛隊の場所は、松島基地で、住所は「〒981-0503 宮城県東松島市矢本板取85」です。
宮城県の中心地である仙台から車で約1時間、仙台湾の沿岸部、東松島市に航空自衛隊松島基地があります。
この基地には、航空自衛隊の顔であるアクロバット飛行チーム「ブルーインパルス」が所在している「第11飛行隊」があります。

そうなんです、宮城県は2011年に起こった東日本大震災の被災地でもあります。
2011年3月11日、マグニチュード9・0という巨大な揺れとともに、津波が青森県から千葉県までの太平洋沿岸を襲い、松島基地も直撃され大津波に飲み込まれてしまったのです。
主力戦闘機を含む航空機28機が水没するという悲惨な被害を受けていました。
「ブルーインパルス」はどうなったのでしょうか?
ブルーインパルスの東日本大震災の被害は?
結果的に、奇跡的に「ブルーインパレス」は被害を免れていたのです(゚д゚)!
どういうことかというと、2011年3月12日の九州新幹線全線開通を記念したアクロバット展示飛行のため、同月10日から、福岡県芦屋基地へ出張していて留守にしていたのです。
そして、11日の13時頃に始めた予行演習を終えた直後、15時頃に東日本大震災が発生したということです・・・。
その後、ブルーインパレスの機体は芦屋基地を仮とし、2013年、3月30日にようやく復興された松島基地に帰還されたということです。その間もアクロバット飛行は少ないですが行われていました。
ブルーインパルスのパイロットはもとより、松島基地の自衛隊員たちも地元を復興させつつも、アクロバット飛行チームを支えるため行き来をして大変な年だったと思われます。
パイロットの年収は?
給料基本ベースで300万から600万、これに賞与、手当が加わる模様です。
ちなみに隊長クラス「2等空佐」あたりになると、指導やチーム責任者にもあたり、1か月の基本給も数100万円に跳ね上がるとも言われています。
年収も1000万を超えるといわれています。
それでは、自衛隊にも女性はいるとされますが、航空自衛隊、空の世界ではどうでしょうか、調べてみました。
女性パイロットはいる?
航空自衛隊には2018年8月、初の女性戦闘機パイロットが誕生していました。
男女平等を推進する男女共同参画基本法が施行されたことや、少子高齢化時代を迎えるにあたっての人材確保といったことが要因です。
その方は「伊藤美紗(いとう みさ、1991年生まれ、旧姓:松島美紗 )」さん。航空自衛官で、日本初の女性戦闘機パイロットとなり、防衛大学校卒業、第58期生です。
小学生の時に映画「トップガン」を観て、戦闘機パイロットに憧れていたということです。夢を実現されたのですね(゚д゚)!
伝説的な名作「トップガン」は空前の大ヒットを記録したトム・クルーズの出世作といわれています。
今回のまとめ
ブルーインパルスの1回の飛行費用は、諸説ありましたが、様々なものを合算して約1億円といわれています。
ブルーインパルスの機体の価格は1台20~30億円といわれていました。
世界にも様々なアクロバット飛行チームはありました。日本航空自衛隊「ブルーインパルス」の評価は高いように思われました。
ブルーインパルスの基地は、宮城県松島基地で、基地自体は東日本大震災で被災していましたが、奇跡的にブルーインパルスの機体は遠征、出張に出ていて留守にしており被災を免れていました。
パイロットの年収は、300万円~隊長クラスになると1000万円にもなるとのことです。
航空自衛隊には2018年8月、初の女性戦闘機パイロットが誕生していました。 ブルーインパルスのアクロバットチームではありませんでした。
最後までご覧いただきありがとうございます。
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